ディック・ブルーナさんとかたしな高原


1996年、かたしな高原スキー場にミッフィーがやってきました。当時スキー場がイメージキャラクターを持つことはとても珍しかったため、「なんでだろう?」と思った人も少なくなかったはず。でもそれにはこんな理由があるのです。

ミッフィーの作者はオランダ人絵本作家のディック・ブルーナさん。その暖かみのある手描きの線、鮮やかな色使い、想像力に訴えるシンプルで大胆な構成の作品で、世界中の子供から大人まで幅広く愛されています。そんなディック・ブルーナさんにはいくつかポリシーがあります。

『正面向きの効果』
読者といつも対話していたい、という想いから、すべて正面を向く登場人物たちは、いつも読者と目を合わせるように設定されているそう。

『正方形の意味』
ディック・ブルーナさんの絵本は約16センチの正方形。これは子どもが手に取って楽しく、両手におさまるサイズです。

『12の場面』
本はすべて12場面構成。幼児が集中できる時間が約10分ということに着目し、その時間内に読み切れるページ数として割り出されたのだそう。

Photo: F.André de la Porte

かたしな高原だけのミッフィー


以前からファミリー向けスキー場として歩んできたかたしな高原は、常にこどもの視点を持ち、考え、表現するディック・ブルーナさんに尊敬の念を覚えました。

世界中を回って自分の絵本の読み聞かせをしていたブルーナさん。彼を新たな作品に向かわせる意欲の源は、子どもたちの嬉しそうな姿や〝ありがとう〟でした。わたしたちも、お客様のそして子どもたちの楽しそうな笑顔が見たくて日々試行錯誤を重ねています。

名実ともに日本一のファミリースキー場になることを目指して、また、ブルーナさんと共通の思いを形にする場所としてこれからも一生懸命がんばっていきます。

※右図ミッフィーはブルーナさんがかたしな高原の為に描いたものです。

ミッフィー農園の誕生秘話


スキー場の麓にあるミッフィー農園。昨年育てた野菜は、とうもろこし、大根、キャベツ、レタス、なす、キュウリ、ズッキーニ、トマト等、合計30種にも上りました。

かたしなエリアはもともと、農業がとっても盛んです。エリアの特産物は高原野菜。眩しいほどの日の光を浴び、一方で朝晩は冷え込むため、一日の気温の差が激しく、野菜の甘味や旨味を引き立たせます。例えば、トマトは昼と夜の気温差が大きいため果肉の締りがよく、糖度と酸味のバランスが抜群に。この朝晩の冷え込みのおかげでとうもろこしも一層甘くなるのです。

ミッフィー農園
耕す前のミッフィー農園

しかしながら、近年は人手不足で、手入れができていない”元”畑が増えてきていました。全国で課題になっている休耕地問題は、ここかたしなエリアも同じなのです。スタッフは、数年前から「農業」というキーワードを意識しつつ、土地・用具や機材・ノウハウといった環境整備はもちろん、自社で行える農業の体制を模索してきました。

そんな中、2012年の春、地元の方がスキー場にとても近い土地を善意で貸してくださったことで、プロジェクトが大きく前進しました。そしてそこからは、農業と密接な片品村で育った、かたしな高原のスタッフ達の奮闘が始まります。

収穫体験
ミッフィー農園収穫祭

野菜の種類と連作の可否を考慮してのゾーニング、種まきから間引き、支柱立て、そして肥料のタイミングや害虫対策、初年度でこれだけ本格的な農園になりました。もちろん、花を植え、真ん中にはお客様用の大きなサンシェードとテーブル&椅子も忘れません。道路側にビニールハウスを設置したのも、子供の目線で非日常を満喫してほしかったから。

ミッフィー農園の野菜は、収穫するだけではなく、ピザ作りやパエリア作りなどのアクティビティにも利用されています。また、2018年の夏には、BBQで食べる野菜を自分で採りに行く「自採りBBQ体験」を無料で実施し大変好評となりました。秋に行われるミッフィー農園収穫祭も年々進化し、今回も持ち帰りきれないほどの野菜を参加されたゲストに収穫していただきました。グリーンシーズンはミッフィー農園に是非遊びに来て下さい。



ミッフィースキースクール
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ミッフィーの雪像
いたるところにミッフィーと仲間がお出迎え


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